修行大師(Shugyodaishi)
金堂に向かっていく階段の左手に修行大師は立っていらっしゃいます。
もともとは旧大師堂の入口にあったものを、写経道場建立に伴う閉堂のため、こちらへ移転いたしました。
そのことから考えますと、この修行大師は青隆寺の流れをずっと見守ってきたことになります。
この修行大師の姿こそ、まさに青隆寺の宗教改革に対する姿勢の一面をそのままに表しているといえるでしょう。
ただひたすらに自分の信じた道を進み、人間的な煩悩に惑わされることなく、不退転の菩提心をもって正精進を重ねていく強い心。
自分自身の悩み・苦しみよりも、衆生を救済していくことに全身全霊をかけ取り組んでいく姿。
この青隆寺の精神が大師像に映されているのです。
托鉢と錫杖(シャクジョウ)を持ち修行する姿のお大師様は、その衣の揺れぐあいからか、まるで私たちには見えない道を歩きながら、
私たちの進むべき道を示して下さっているかのようです。