韓国古刹交流巡礼 〜韓国南部の世界遺産を巡る〜

平成16年10月30日〜11月3日

 インドで発祥した仏教が、中国・シルクロードを経て朝鮮に伝わり、朝鮮三国時代の百済から日本へ伝えられたのは 6世紀。初期の日本の仏教文化は法隆寺の釈迦三尊像や百済観音に代表されるように朝鮮の仏教文化の影響を多大に受けております。 そして、日本独自の仏教文化へと発展を遂げていったのです。

 その韓国において1000年以上の歴史を持ち、韓国五大古刹にあげられている通度寺・海印寺・華厳寺・松広寺をはじめ、 世界遺産に登録されている石窟庵、佛国寺、海印寺の八万大蔵経版殿を巡らせていただきました。 また、通度寺(佛宝)、海印寺(法宝)、松広寺(僧宝)は韓国三宝寺刹でもあります。

 寺院の伽藍の大きさや歴史を感じさせる御堂に、一同驚き、感動もしました。 また韓国の熱心な仏教信者に接し、自らの信仰の在り方を省みさせられる瞬間もあったことだと思います。 5日間という短い期間ではありましたが、五感を通して韓国の文化(食事・芸能等も)を充分に堪能させていただきました。
 過去には、豊臣秀吉による朝鮮出兵や日本による植民地時代に多くの寺院が焼失させられ、たくさんの人々が犠牲になりました。 「近くて遠い国」という言葉はまさに両国の関係を端的に表しているといえるでしょう。 しかし、その中にあって宗教交流という御縁を頂けたことは、国家間の隔たりを超え、相互理解の下、 世界平和を実現させるために一つの足掛かりができたと思います。この御縁を活かし、 人々の心の救済に繋がる交流の輪が広がるように精進して参りたいと思います。

戻る