行
 真言密教では、自分の五感を通して佛と一体になる修行を重要視しています。特に私たちは日々の行いを続けているだけでも
 	          業(ゴウ)(カルマ)を重ね罪を作り続けているものなのです。それは、行い(身)で作る業(罪)、言葉(口)で作る業、
 	          心(意)で作る業などです(三業(サンゴウ))。
              人間は過去から繰り返してきた因縁通りの価値観で判断し行動しているのですが、その行動自体が雪だるまを作るように
             業を重ねつづけていることに気づきません。そしてもちろん、その業を滅罪し懺悔する機会や場所にも恵まれないまま
             今世を終えてしまう人がほとんどです。
 お釈迦様は正しく生きていくために八正道を説かれましたが、この八正道を実践していくだけでは、
 	          過去から積み重ねてきた背負いきれない程の業を清算し、さらに悟りを開くまでには何百年という途方もない時間を要して
 	          しまいます。そこで、弘法大師・空海が確立した即身成仏(この身このままにして佛になれる)の実践が重要視されるのです。
 	          私たちの三業(身・口・意)を佛の三密(身・口・意)と一体化させ、この身を通して佛そのものになるための修行です  手には印を結び、口には真言を唱え、心を仏様に集中させて行(ギョウ)ずることで、自身の五感が浄化されて心そのものも
 	          佛に近づいていけるのです。当寺に参拝される信者の皆様は、日々の読経や写経を通して、このような瞑想行の部分的な体験を
 	          なさっています。日常生活から離れ、多くの自然に囲まれた場所でこのような瞑想行を行うと、心身ともに浄化され、
 	          大自然とあるいは仏様と一体化する体験ができるものです。
               真言密教の修行をより身近なものとして体験していただき、三寶(サンポウ)(佛・法・僧)に帰依する真の信仰の在り方を
              観じていただきたいという思いから、御縁のあった信者の皆様とともに、毎年海外での瞑想行を実施しています。